コラム

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秋葉文明

秋葉の地には6つの川が流れている。
信濃川・阿賀野川、それを繋ぐ小阿賀野川に、そこへ合流する能代川。
まちのど真ん中を流れる新津川。
そして、阿賀野川に流れ込む早出川。

それぞれの川に、それぞれのイメージがある。
信濃川・阿賀野川は新潟を代表する大きな川。
小阿賀野川と能代川は近隣の地域をつなぐ川。
新津川はまちの川。
早出川は清らかな川。

秋葉区を地図で見てみると、
2つの大きな川に挟まれたエリアに、より暮らしに近い小さな川が流れている。
自然が描く偶然が生んだ流線は、大地に引かれた絵模様のように見える。

AKIHAの川沿いは風景画のような景色が続く。
しかもそれは日本の原風景のようであり、
また、古い西洋画のような色とボリュームを持った景色でもある。
和と洋が入り混じる景色。

どこかの国で見た風景と重なるのは、
古くから続いてきた川とともに流れてきた歴史と
そこで育まれた暮らしの記憶と
水は人間の故郷だからなのかもしれない。

そして、
避けては通れなかった自然災害との闘いは、川の流れを変えることで治めてきた。
川がある大地で暮らす人々の苦労と暮らしを守るための工夫の証として
今の川の流れがある。

水辺に住む生き物も
川岸にはえる草木も
川の近くに住む人間も

全てはこの水のもとに生まれ育ち、命は継承されてきた。
川は時に、人間の体を巡る血流に例えられることがある。
よき巡りの中で、命が育つ。

AKIHAの大地に巡る川は大事な水源。
そして大地が乾かずうるおい続けるための大事な要素。

朝、川沿いを歩く。
夕暮れに川沿いを歩く。

川のある風景のそばに当たり前にAKIHAの暮らしはあり、
AKIHAの暮らしは川の流れと潤す力によってつくられていく。

5つの川の流れの中に生まれた秋葉文明。
自然と共生するための知恵と距離感。
そして、川がある景色を楽しむ感覚。

AKIHAの暮らしを描く時
必ずそこには流れる川の風景がある。