アキハスムプロジェクトの取り組み

秋葉区長、AKIHA夢ビジョンを語る
〜2017.8/23 教育懇談会in新潟薬科大学新津駅東キャンパス より

2017/12/06 UP

2017.8/23に、新潟薬科大学にて、秋葉区内教育関係者による「Akiha教育懇談会」が開催されました。ここでは、秋葉区の個性を活かし、次世代を育む環境づくりについて話し合われました。

冒頭では、熊倉区長から秋葉区のこれからをかたちづくる、『Akiha夢ビジョン』についてのお話がありました。秋葉区のこれからについて。興味深い、そのお話の内容をお伝えします。

金子:みなさんこんにちは!
(会場:こんにちは〜)

矢代田の駅前でちっちゃな事務所を営んでおります、スタジオファイルの金子洋二と申します。
本日は『Akiha夢ビジョンを語る』という事で、秋葉区長の熊倉さんに、秋葉区のこれからについてのお話をお聞きいたします。

熊倉区長、本日はよろしくお願いいたします。
あ!念のため区長も自己紹介を(笑)

熊倉区長:はい!秋葉区長の熊倉です。私は五泉生まれ五泉育ちの新津高校出身。新津市役所に入ってから、合併後、新潟市役所の本庁の方へ行きました。そして今は秋葉区長、4年目です。本日はよろしくお願いします。

今回、『Akiha夢ビジョン』という名で、秋葉区のこれからを思い描いたものを形にしました。金子さんにはそのコーディネートをして頂いています。金子さんは普段はどんなお仕事をされてますか?

金子:街づくりとか、NPOってみなさんよく聞くと思うんですが、非営利団体とかまちづくりとかのアドバイザーやコンサルティングをさせていただいておりまして、秋葉区に自宅兼事務所をもっております。学生の時からこういった事が好きで、色々やってくうちに仕事になってきました。今回の『Akiha夢ビジョン』でも、これまでの経験を活かしてコーディネーターという役をさせて頂きました。

さて、今日のAkiha夢ビジョン。区長、これはどういったものなのでしょうか?

熊倉区長:はじまりは、今年の春に、新潟市内の8つの区全部で、10年後の未来予想図を作ってみましょうということで取り組みが始まったんですね。政令指定都市になって10年経ったということで、じゃあ10年を振り返って次の10年を見てみましょうというのが一つの発端で、各区が作ったわけです。

金子:各区がそれぞれの個性を活かした未来予想図をつくったんですね。秋葉区の未来予想図のコンセプトを教えてください。

熊倉区長:他の区をみるとですね、『佐渡まで橋をかけましょう』とか、『リゾートパークを作りましょう』とかハード系の内容もありました。
でも、秋葉区では、ハードよりもソフトの方に目を向けたんですね。

というのは、新潟市が政令指定都市になって、合併して、ずっと新津時代から念願だった文化会館ができた、総合体育館ができた、下水道の普及率も合併前は73%くらいだったのが96%くらいまできた、となっています。
ハードの整備はまだまだ十分ではないですけれども、一定のレベルまできています。これからの問題はハードを作ることじゃなくて、ソフトでどうやっていくのかということ。だから、ハード系の話はまず抜きましょうというのがひとつのコンセプトでした。

金子:なるほど。実際に秋葉区では、ソフト面での、さまざまな取組みが始まっていますよね。例えば私の方でも関わっている『Akihaキラキラカフェ』。普通まちづくりって男性の声が大きかったり年配の方の声が大きくなりがちなんですけれども、そうじゃなくて、徹底的に女性だけを集めてまちづくりのことを自由におしゃべりするようなワークショップをやってみようと、やらせていただいております。

今回の未来予想図づくりでは、区長とも打ち合わせをさせて頂く中で、そういったまちづくりに関わる皆さんに参加してもらい、10年後、秋葉区がどんな風になっていたらいいかなと、夢の秋葉区を思い描いてみようとなりました。

商店街の方、移住定住に取り組むアキハスムのプロジェクトの方たちとか、各NPOの方とか、薬科大の関係の方もお越しいただいて、ワークショップをやらせていただいた。それをまとめて、さらに詰めていったものが、この『Akiha夢ビジョン』ということですね。

熊倉区長:はい。今お話にもありましたとおり、秋葉区ではソフト面の様々な取組みが進んでいますね。まず、アキハスムプロジェクト。これは、先ほど移住定住とありましたけど、背景にあるのは、今の日本の人口が減少傾向に入った。少子化で子どもが生まれなくなった一方で、高齢化率がどんどんどんどん高くなっていく。しかも少子化の中で少ない若者がどんどんどんどん首都圏へ流出していく。ここをどうしようかというのが、アキハスムプロジェクトなわけです。

そして、今日配布されている『みりょくノート』、これは各コミュニティ協議会さんと連携して、各地域の宝物を3年間かけてまとめたものです。各コミ協さんには、ここにまとめられているとおり、いやそれ以上のノウハウを持って子ども達との連携をずっとやっている。これは決してアキハスムと違う次元のものではなく、同じものです。

この、里山の冊子もそう。これは、元々は行政がつくった、パッと見には非常にわかりにくい里山の活用計画なんですけれども、それを見せる用に再度制作したんですね。

内容は変えずに見せ方を変えた。そして、この冊子に出てくる里山が、『Akiha夢ビジョン』でも秋葉区のシンボルとして出てきています。
つまり『Akiha夢ビジョン』は見せ方にもこだわったんです。どうやって人に伝えるか、という部分です。

見せ方という部分では、ターゲットの問題もありますね。例えば、アキハスムに関して、秋葉区への転入人口を見てみると、30代、40代のいわゆる子育て世代の人達がひとつのピークをつくっている。ここにターゲットを絞ってデザインしたのが、アキハスムであり、里山であり、未来ビジョンも、キラキラ宣言もそうです。
そういった、子どもたちをこれから育てていく人達をコアターゲットにしながら作ってきたというのがひとつのコンセプトとなっています。

ちなみに、先ほどどんどん人口が減ってるという話をしましたが、日本全国、新潟県全部が人口減少になっている。
そして、人口増減の割合っていうのが、生まれる死ぬによる『自然増減』と、転入転出による『社会増減』とあるわけです。

自然増減というのは新潟県内のどこの市町村もマイナスです。一方、社会増減でプラスになってるのが新潟県内で3つだけあって、秋葉区と、中央区と、西区となっています。つまり転入が転出を上回っているんですね。その中で子育て世代のピークがある。ここをひとつのポイントとして捉えています。

金子:ありがとうございます。キラキラカフェを始めるときも、区長がまず「いちばん住みたい町にしたいな」とおっしゃいましたね。それに対して「女性に絞ってはどうでしょうか」と言ったときにすぐ「あぁいいんじゃない」というふうにおっしゃってたんですけれども。

熊倉区長:単純に女性が集まれば男性がくるかなぁと。

金子:そして、やっぱり人を育てる。育むという視点を重視するんであるならば、女性の意見が重要になってきますね。

熊倉区長:はい。たとえば防災に関しても、今いろんな女性の役割というのが言われています。 一昨年仙台で世界防災サミットというのがあり、そこで特徴的だったのは、防災に対して脆弱な女性、子ども、障がいのある人、この人達が、どう貢献できるかを考えましょう、っていう事をサミットの宣言にいれたいとなった。つまり、ふだん社会で弱い立場にある人達がどう参加していくんだということを、防災ということでも取り込んでいる。まちづくりの中でも当然女性の意見というのはこれまで以上に取り込んでいかなければならいのかな、ということですよね。

金子:私もおっしゃる通りだと思ってまして。あちこちの町にお邪魔してお手伝いをする機会があるんですけれども、元気な町って、見ていると、女性が活躍されているんですよね。女性の声がちゃんとそのまちづくりの現場に届く、実現している、というのが見て取れてですね。そんなふうに秋葉区も、ますます元気なキラキラした女性に活躍していただきたいと思いますね。

そして、区長。最近、秋葉区が出すチラシだとかイベントそのものも、おしゃれなものが多いような気がします。『Akiha夢ビジョン』のまとめも、とてもやわらかいというか、若々しい雰囲気のデザインに仕上がってますね。

熊倉区長:そこは、ターゲットを30代・40代の方たちにした時に、どういったものが見てもらえるのか、読んでもらえるのか、もちろんもっと年配の方たちにもわかりやすく訴えられるのかっていう事を大切にしています。

行政って伝え方下手じゃないですか、難しい行政用語使っちゃって。視覚で訴えるとか単純な言葉で情報を伝えるってことがなかなかできないんで、それはやっぱりデザイナーたちと話し合いをしながら、こういうイメージでってさせてもらってます。

金子:それでは、『Akiha夢ビジョン』の具体的な中身について、お話をお聞きしていきます。5つテーマがあるわけなんですけども、まずひとつ目、「笑顔が似合うまちAkiha」ということで、キーワードが「歓び」なんですね。

その中に、4つほどもう少し具体的な表記がありますね。

「顔見知りがたくさんいて、自然と笑みがこぼれる。」
「暮らしびと同士が夢を語り合っている。」
「プラス思考の人がたくさんいる。「きっとできる」へ」
「老若男女が生き生きと暮らし、働いている。」

すべてワークショップの中で出てきたものを丁寧にまとめていったんですけども、
どうでしょう、パッとみていて、区長が特にこだわりたいとか、注目したいというところは。

熊倉区長:やっぱり、笑顔ですね。
幸せのひとつのバロメーターってやっぱり笑顔だと思うんですよ。

幸せってことで言うと、それをランキングにしているところもあります。寺島実郎さんが主催している一般財団法人日本総合研究所っていうのがあるんですが、昨年、そこが日本全国都道府県幸福度ランキングの新しいものを出しました。これは人口増減率だとか、財政だとか、文化の面、雇用の面とかいろいろ指標を設けてやって、それが適切かっていえばいろんな意見があるんですけれども、とりあえずいろんな都道府県をおんなじものさしを当ててみたら福井県が1位だった。

そして、2番目が東京です。3番目は富山。4番目、長野。5番目、石川。
北信越4県が全国の中で入ってるのに新潟は27番目。

都道府県だけでなく、政令指定都市の中でも比べていて、政令指定都市は全部で20市ありますけれども、その中で新潟は9番でした。
実は、1番を2つくらいとってるんだけども、最下位も2つくらいとってて、結局9番目だったと。

だから、新潟にはそういった指標に照らしたときの幸福の絶対値は高いとは言えないかもしれないけど、笑顔という形ではどうでしょうか。ここには幸福度が見てとれるのではないかと思う。秋葉区の区ビジョンというのもありますけど、ここでもやっぱり「花と緑に囲まれた、笑顔咲きそろう、にぎわいのまち」というふうにやっぱり笑顔という言葉をつかってますね。
やっぱり「幸せ=笑顔」みたいなイメージが大きく、伝わりやすいと思います。

金子:みんななんとなくハッピーな空気を醸し出しているという、町の空気ってとても大事ですよね。
ビジョンの方を見てみますと、「笑顔が似合うまちには歓びがあります。歓びは、暮らす人の活力から生まれます。10年後の秋葉区には、暮らす人の活力があり、歓びがあります。」とある。

生き生きと暮らしている人が多い町では自然とこう笑顔がこぼれるんだということではないかと思います。
そうすると夢を語り合うような空気も醸し出されるでしょうし。なんか、「こんなことしても無駄だ」っていう空気があるとだめですもんね。

熊倉区長:「どうせできないから」じゃなくてね。

金子:よく田舎の町に行くとありますが、足を引っ張り合うみたいなね。
そういうものがないような、みんなが夢を堂々と語り合えてそれが実現していくような町になると、 笑顔が似合う町になっていくんじゃないかなーなんてことを感じたりします。

では2つ目にいきます。

2つ目は、「大好きがあふれるまちAkiha」
ここでのキーワードは「誇り」。
ご存知の通り秋葉には一級品の宝物がたくさんあるわけですね。そういうことをどう守っていくか。

「鉄道、花、石油、町屋など、全国に誇れるものをたくさん受け継いでいる。」
「子どもからお年寄りまで、みんな秋葉区が大好き。」
「里山や水辺の美しい環境が大切に守られている」
「Akihaじまん大会が開かれている」

熊倉区長:僕はよく、子どもたちが愛着や誇りを持ってくれる、と「愛着」という言葉を使うんですけど、それはそこと向き合って長い時間をかけて育んできた、というイメージがあるじゃないですか。

「好き」っていう瞬間的なものよりも、もっと長い時間をかけて育んできたのが「愛着」です。ですからここでは誇りや愛着があってふるさとが大好きなんだってことを表したかったんですよね。

金子:なるほど。

熊倉区長:みんながそう思ってくれたらいいなっていう気持ちがあります。

金子:あのー、ちなみにおうかがいするまでもないかと思いますが、区長も当然秋葉区が大好きなんですよね(笑)

熊倉区長:(笑)やっぱりね、大好きですよね。

金子:何がそんなに好きなんですか?

熊倉区長:人間性!人間性が良いんですよね。秋葉区は。他にも具体的に言うと色々あるんだけどもね(笑)

金子:人間性!最高ですね。

熊倉区長:たとえば、警察署とかで異動の希望を取ると、秋葉署がいちばん高いんですよ。犯罪が少ないから。

金子:すごい!

熊倉区長:消防署でも、今日署長が来ているけれども、異動の希望をとると、秋葉署は高いんですよ。放火がないから。

金子:おお!すばらしい環境ですね。

ちなみに私も秋葉区の環境が好きで。
高校まで今の妙高市に住んで、大学で新潟市に来たんですが、15回引越しをしまして、最終的に流れ着いたのが秋葉区。

で、家を探してたんですよね。そしたら矢代田の駅前にちょうど手頃な物件がありまして、一目惚れしましてね。 家ももちろんよかったんですけれども、環境がもう素晴らしくって。

それまで1年半に1回くらいのペースで引越してたもんですから、またこれ何年続くかなと思ったんですけれども、かれこれ12年続いております。
それぐらい私にも秋葉区はキラキラ映ったということでありますね。

さて。次、3つ目です。

「ふと言葉にしたくなるまちAkiha」

キーワードは「にぎわい」です。
にぎやかな秋葉区、どんな将来像があるでしょうか。

「秋葉区の産品が全国で大人気!」
「秋葉区の空気に魅かれて区内外から人が集まり、まちがにぎやか。」
「観光案内所や秋葉丘陵行きのシャトルバスが出ている。」
「移住先としても大人気!」

ということで、秋葉のファンを増やすような、外部との交流みたいなニュアンスも込められていますが。
では、この中でどうでしょう、区長が注目するのは。

熊倉区長:ここで「秋葉区の空気に魅かれて」っていう言い方をしていますね。

もし同じ素材があったとすれば、おしゃれな感覚があった方がいいだろう、と。
で、ここは、ぼくは本当は、「おしゃれ感のある」ていう表現をしたかったんだけれども、
それはいろいろデザイナーの人達と話し合って「空気」ということになったんです。

特に女性目線で子育て世代なんかのときには、やっぱりそういう感覚がいいなと。
なぜなら、今そういう店が秋葉区でぽつぽつぽつと出始めていて、けっこう好評なんですよね。
これがやっぱり人を呼ぶきっかけになる。

もちろんそのベースにある鉄道だとか、花だとか、石油だとか、里山だとかは、別な意味ではあるんですけど、
見せるときには、そういったもうちょっとスパイスがあったほうがいんじゃないかなと。

それによって、多くの人が交流することによってそこをきっかけとして移り住んでくる人もいるだろうし、
イベントのときに来てくれて、賑わいの創出をしてくれる人もいるだろうし、いろんな出会いがある。
そんなイメージですよね。

金子:うんうん。そうですよね。秋葉区は移住先としても大人気で、すでに転入が転出を上回っているということですけれども。

熊倉区長:そうですね、一番多いのが新潟市の中央区からですよね。次が五泉市。あとは津川だったり西蒲区だったり西区だったり。

県外からは実はあまり多くはない。いらっしゃってはいるんですけれども、多くはないんです。
ここを多くしていくには?という事で、このアキハスムプロジェクトの冊子は基本的には首都圏PR用のパンフレットなんですね。

金子:ここで気になるのは「空気」という言葉。これもまた、いろんな町に行って感じるのは、入ったときの空気が違うんです、元気な町って。ちょっと人と言葉を交わしただけで、あっ、この人達は元気だっていう空気を持っていたりして。

一番こんなに空気って町を変えるんだって思ったことがひとつあってですね、子どもが一人もいない集落でまちづくり計画を作りに入っていったことがあるんです。で、みんなでがんばってるうちに、移住されてきた方が、2歳の子どもをつれてこられたんですね。2歳の子どもの声が響いた途端に、場の空気が全然変わって見えたんですね。明るさがまるで違うという。それほど子どもがもっているパワーってそのものにビックリしたんですけれども。そういうような空気を大人も意識しながら作っていくということが大事なんじゃないかなと思うんです。

熊倉区長:ぼくはその空気がガラッと変わったと思ったのはですね、
平成14年に薬科大学が東島にオープンした。そうすると古津の駅から若い学生があるいていくわけですよ。
昔、古津の駅なんていうのは自転車番のおばちゃんがいてね、おばちゃんしか歩いてなかったところに、若い人が列を作って歩いてる。これなにー!って。
で、今ここもそうなんですが、人の流れが、駅前通りをまっすぐ行く人よりも、むしろ薬科大の駅前キャンパスに曲がってくる方が多いですよね。

金子:薬科大さんが来られてから新津の駅前の空気も随分変わった感じがしますね。飲食店に若い人たちがご飯食べてたりとかしてですね。
Akihaキラキラカフェもこのホールの1階をお借りしてやらせていただいてるんですけれど、ああいう所に女性がたくさん集まってわいわいやってるとそれだけでとってもいい空気になりますね。

熊倉区長:もうひとつ、大学から、まちなかの皆さんもこの場所を使ってくださいと話を頂くのはありがたいし、今も下に高校生がいっぱい勉強してましたよね。若者が集ってくるような空気ができている。

金子:では、次。4番目いきましょう。

「人がはぐくむまちAkiha」
「共育」がキーワードです。

「野にも山にも子どもたちの遊ぶ声が響いている。」
「住民同士が互いに認め合い、協力し合ってまちづくりを進めている。」
「若者が卒業後も秋葉区に住んでいる。一度出ても戻ってくる。」
「学生たちが元気に学ぶ「学生のまち」として知られるようになる。」

いずれもわくわくするような将来像が描かれております。
区長、ここのところはいかがでしょうか。

熊倉区長:そうですね、まず、住民同士が互いに認め合い、協力し合ってができるとね、人口7万8千人のスケール感がちょうどいいと思うんですよ。顔も見える関係づくりができてお互い何をやってるかわかり合ってて、ここの部分は協力できるなって言うところは協力し合って、このスケール感っていうのが大事で、いいなって思ってます。

若者が卒業後も秋葉区に住んでいる、あるいは一度出ていて戻ってくるっていうのは、このために、地域の愛着っていうのを大事にして、子どもの頃から地域に対する愛着を持ってもらう、短期的には難しいかもしれないけど長期的に見た場合に、それが必ず戻ってくるきっかけに、誘引になると思ってます。
あとその学生たちが若者の空気を入れてきている、こういう「共育」という字もあるのかなと思いました。

金子:人っていうのは育まれるものでもあるんですけれども、町を育むのも人だって、そういうニュアンスを詰め込んだんですね。人が育ち、また、育った人が町を育てるっていう、そんな町でありたい、というニュアンスに「共育」はぴったりですね。

金子:5つ目いきます。最後ですね。

「優しさに包まれるまちAkiha」これは「支え愛」ラブの愛をあてております。

これを見てみますと、
「地域ぐるみで支えあい、健康寿命が伸びている。」
「刺激や生きがいがたくさんあり、認知症になる人が少ない。」
「高齢者も障がい者もくらしやすく、活躍できる場がある。」
「駅や商店街や里山がバリアフリーになっている。」
「子育てがしやすく、子どもを叱ったりほめたりするおせっかいさんがたくさんいる。」

これもとてもやわらかい表現にまとめられております。
いわゆる福祉という項目に並ぶ感じのものですね。

熊倉区長:「支え合い」って今高齢化の中で言われてますけれども、こういう中でですね、「認知症になる人が少ない」なんていう言い方あんまり書かないんだけれども、こういのがAkihaキラキラカフェあたりから出てくるとなんかおもしろいなーと思ってこれは使いました。
僕は昨日食べたものを思い出せないんだけれども、食べたことは思い出せるからこれはたぶん健忘症ですよね?認知症ではないよね(笑)

金子:どうでしょう(笑)

熊倉区長:で、ここでもう一つは、高齢者の方の支えは当然なんですけど、もう一つ大事なのは、子育てをしやすくっていう事ですよね。

先ほど、人口減少や少子化の話をしましたけれども、例えば昨年4月から今年の3月まで1年間で秋葉区に出生届だした人が523人ですね。
で、今年5月に成人式やりましたが、20年前に出生した人、対象者752人。
つまり20年間で、750が520に、三分の二近くにまで減ってる。

今日本の出生率は1.4くらいですよね。
でも、本当は、夫婦の出産意識調査っていうのをやってて、「産みたい子どもの数は2人以上」が80%います。
なんで2人いけないのかって聞いてみると、経済的な問題というのは当然あります。
他に「1人目が大変だった」っていうのがあるんです。
ですから1人目を育てる環境を作っていくと、2人目3人目、また次も、と。

社会全体がやらないといけないんですよ。
育休取ったらちゃんと復帰できる雇用の場がある。育児休暇を取りやすい環境があるとか、
社会全体で作っていかなければだめだし、具体的には言ってないけどそういうことですよね。

金子:そうですね。そして、私、やっぱりここの支え合いのページでとてもいい表現だなと思ったのが、「おせっかいさんがたくさんいる」

熊倉区長:いいですね。地域で、怒ってくれる人がいる。

金子:いろんな制度とか仕組みっていうのは作りようがあるし、先進事例もたくさんあるんだと思うんですけれども、それを真似するだけじゃ魂が入らないような気ががするんです。

で、おせっかいさんがたくさんいて、その延長線上に、使いやすい仕組みがあったりとか、制度があったりとかそういうものがあるのが本来なんじゃないかなというふうに非常に思っておりまして。ここは、非常に秋葉区らしい表現でまとめることができたんじゃないかなと私は感じました。

ということで、だいたいお時間になってしまいました。

全体通していかがだったでしょうか?
このAkiha夢ビジョン、これをどういうふうに活かしていきましょう?

熊倉区長:具体的な取り組みとして、これからまた少しずつ少しずつ、打ち出していきます。

ですからこのAkiha夢ビジョンもアキハスムも「みりょくノート」も、キラキラ宣言も、
全部同じこのテーブルの上にあるもので、ちょっと切り口を変えたというふうに見てもらえればいいと思います。

金子:本当に秋葉区は様々な取り組みをしていますけれども、全部繋がったような、Akiha夢ビジョンになってるんじゃないかというふうに思います。

熊倉区長:そうですね。ハードだけでなく、ソフトを大切にして、人の行動なり考え方を突き詰めていくと10年後こうなってると。
もうなってる部分もたぶんいっぱいあると思うんですけれども。

金子:そうですね。
秋葉区はソフト重視で。きっとそのソフトが充実してくれば、ハードが後からついてくる、そういうことでしょうか。

熊倉区長:そういうことですね。
具体的な取り組みをこれから楽しみにしていただきたいと思います。

金子:では、この後に期待しています。
本日はどうもありがとうございました!